「職業訓練で、プログラミングは学べるのか」
そう思って調べている40代の方に向けて、43歳で職業訓練校に通った本人として答えます。
結論から書きます。
私が通った職業訓練校には、プログラミングのコースはありませんでした。
私が通ったのは電気のコースです。プログラミングは、たまたま同じ時期に見つけた県の講座で学びました。狙ったわけではなく、本当にただ重なっただけです。
私の訓練校には、プログラミングコースが無かった
私が通ったのは、ポリテクセンター(国が運営する職業訓練施設)の電気設備技術科です。期間は6ヶ月。電気工事、シーケンス制御、PLC、CAD、消防設備などを学ぶコースでした。
当時の訓練校に、プログラミングのコースはありませんでした。
ITと名のつくコースがあったとしても、中身はWordやExcelの使い方など、事務の仕事に向けた軽いものです。「アプリを作る」「エンジニアを目指す」という内容のコースは、少なくとも私の地元にはありませんでした。
職業訓練のコースは、地域や時期によってまったく違います。都市部ならWeb制作やプログラミングのコースが開かれていることもあるようです。
だからこそ、最初にやるべきことは「自分の地域に、どんなコースがあるか」をハローワークで確認すること。 「職業訓練に行けばプログラミングが学べる」と思い込んで仕事を辞めてしまうと、当てが外れることもあります。
たまたま重なった、県のプログラミング講座(60万円以上が5万円)
では、プログラミングはどこで学んだのか。
きっかけは新聞でした。県が主催する講座で、プログラミングスクールの「テックキャンプ」を、受講料約5万円で受けられるという記事を見つけたのです。
当時、同じテックキャンプを普通に申し込むと、60万円以上かかりました。それが5万円。10分の1以下です。
期間は4ヶ月。職業訓練校とほぼ同じ時期でした。
どちらも期間が決まっていて、この機会を逃したら次はない。 そう思って、両方受けることにしました。
※自治体の講座は、年度によってあったりなかったりします。「(お住まいの県名) IT人材育成 講座」などで検索したり、県の広報や新聞をチェックしてみてください。お金の話や探し方は、プログラミングスクールは40代でも効果があるのかにもまとめています。
朝から夜8時まで。電気とプログラミングの二刀流
1日のスケジュールは、こんな感じでした。
- 午前〜15時・16時ごろ:職業訓練校で電気設備の授業
- そのあと〜夜8時ごろ:テックキャンプでプログラミング
正直、きつかったです。
体力がしんどい。目もきつい。 昼は複線図(電気の配線図)とにらめっこ、夕方からはパソコンの画面とにらめっこです。
頭もいっぱいいっぱい。 電気の用語と、プログラミングの用語。まったく別の新しいことを、同時に詰め込んでいく毎日でした。
それでも、必死でやりました。いま振り返ると、あの年が人生の転機だったと思います。
一番つらかったのは「ついていけない」こと
体力よりも、目よりもつらかったこと。
それは、プログラミングがなかなか伸びなかったことです。
当時の自分に当てはまったのは、こんな場面です。
- エラーが出ても、何が悪いのか分からない。 画面に英語のメッセージが出るだけで、どこを直せばいいのか見当もつかない
- 若い人が、どんどん先に進んでいく。 気づけば自分だけ置いていかれている
- メンター(教える人)に質問しづらい。 何が分からないのかすら、うまく説明できない
- 家で復習しようとしても、疲れて無理。 朝から夜まで勉強したあとでは、頭が働かない
もうひとつ、地味にしんどかったことがあります。
講座はオンラインでも受けられました。でもメンターからは「来られるなら、教室に来てください」と強くすすめられ、教室で作業することに。
本当は、家で集中して勉強して、行きたいときだけ教室に行きたかった。 周りが気になって、教室ではなかなか集中できませんでした。
40代になると、「自分はこうやると集中できる」という型がはっきりしています。それが合わない環境だと、それだけで消耗します。
スクールを選ぶときは、「教室に通うのか、自宅でできるのか」「自分で選べるのか」を先に確認しておく。 これは、これから学ぶ40代にぜひ伝えたいことです。
結果:エンジニアにはなれなかった。でも
結果だけ書くと、私はエンジニアにはなれませんでした。今は計測器メーカーで修理の仕事をしています。
ただ、あのとき学んだプログラミングは、いまの仕事でExcelのマクロを作るときや、新しい道具を覚えるときに、じわじわ効いています。詳しくは職業訓練校とプログラミングスクールを同時にやってみた話に書きました。
あのとき、AIがいてくれたら
2019年の教室には、まだAIはいませんでした。
もし、今の時代に43歳の自分がもう一度学ぶなら。AI(ChatGPTやClaudeなど)を横に置いて学びます。
当時いちばん苦しかったのは、「分からないことを、すぐ聞ける相手がいない」ことでした。エラーの意味も、質問のしかたも分からない。若いメンターに何度も聞くのは気が引ける。
今なら違います。エラーメッセージをそのままAIに貼り付けて「これはどういう意味?」と聞けば、何時に聞いても、何回聞いても、嫌な顔ひとつせず教えてくれます。
私自身、今は分からないことがあると、AIに相談しながら進めています。当時あれほど高かった「分からない」の壁が、今はずいぶん低くなっています。
そして、職業訓練とスクールの同時受講も、中身が充実しているなら、ありだと思います。 私はきつかったけれど、やってよかった。あの時期に詰め込んだことは、今もちゃんと残っています。
まとめ:40代が職業訓練でプログラミングを学びたいなら
- まず、地元の訓練校にプログラミングコースがあるかをハローワークで確認する。 無いことも普通にあります
- 無ければ、自治体の講座を探す。 県の広報・新聞・ネットで「IT人材育成」などを探すと、格安で受けられることがあります
- スクールは「教室か、自宅か」を先に確認する。 自分が集中できる学び方を選ぶ
- 分からないことは、AIに聞く。 「ついていけない」を一人で抱えなくていい時代になりました
私の訓練校に、プログラミングのコースはありませんでした。でも、たまたま同じ時期に、学べる場所がありました。
やってみることに、無駄はない。43歳で必死に走ったあの半年が、今の私にそう教えてくれています。
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